義父母への贈り物について悩み抜いた私がたどり着いた「スペシャルアイディア」とは

目次

毎年贈り物に迷う時期・・・

義母の誕生日、母の日、そして父の日。
毎年、この3つがほぼ同じ時期にやってきます。

「まとめて贈っちゃえばいいじゃない」――
と人には軽く言われますが、実際はその“まとめて”が難しい。

義母は日本茶が大好き。
でも、美味しい茶葉も急須も、自分の好きなものをすでに持っています。
器や茶道具にも、不足はない。

義母には日本茶、義父には甘いものやお酒…
そんな定番の組み合わせも、もう何年も繰り返してきました。

そのたびに、私の頭の中では同じ言葉がぐるぐる回ります。
「今年は何を贈ろうか…」

義母と義父、どちらにも喜んでもらえて、日常でちゃんと使ってもらえるもの。
しかも“ありきたり”じゃないもの。
その条件を満たす贈り物は、毎年なかなか見つかりませんでした。

白い器の専門店「Haku-bi」との出会い

そんなある日、SNSでふと目にとまった真っ白な器の写真。
やわらかな光を反射して、まるで静かな朝の湖面のよう。

「Haku-bi」という店名。
“誰かに贈りたくなる白い器の専門店”という言葉が添えられていました。

スクロールする手を止め、しばらく見入ってしまう。
器に詳しくない私でも、写真から伝わる温度や質感が、その日はなぜか心に残ったのです。

そして、ふと思いつきました。
「そうだ。モノを贈るだけじゃなくて、このお店に連れて行くこと自体をプレゼントにしよう」

義母も義父も、きっとお店で器を眺める時間を楽しんでくれるはず。
そう思ったら、胸がふっと軽くなり、なんだかワクワクしてきました。

“体験を贈る”ということ

これまでプレゼントといえば、ラッピングされた箱を渡すのが当たり前だと思っていました。
でも今年は、箱を開ける前の“時間”からプレゼントにしてみよう。

母の日、父の日、そして義母の誕生日。
全部をひとまとめにして、ちょっと特別なお出かけの日にする。

一緒にランチを楽しんだあと、Haku-biへ向かい、店内を歩きながら「これがいいね」と話し合う。
その時間ごと、贈り物にしてしまうのです。

スマホでHaku-biの場所と営業時間を調べながら、
「よし、準備万端!」と、ひとり声に出していました。

お店での器との出会い

当日。
Haku-biの扉を開けた瞬間、ふわりと漂う木の香り。
天井の照明が、棚に並ぶ白い器の一つひとつを柔らかに、優しく照らしています。

「とっても素敵なお店ねぇ…!」と義母が目を輝かせる。
義父は静かに頷きながら、作家さんごとのコーナーをじっくりと眺めています。

やがて、義母の足が止まりました。
視線の先には、白の中に緑のビー玉を閉じ込めたような、不思議な存在感を放つ作品。

須釜優子さんの片口。
手に取ると、曲線はやわらかく、表面は少しごつごつしているのに、不思議と手に馴染みます。

伊賀磁器貝目片口(須釜優子)

「これは何に使うの?」と義母。
「”片口”という酒器なんですけど、お酒を入れるものですね。」とお店のオーナー。

すると義母が、嬉しそうに言いました。
「お酒じゃなくてもいいわよね?これ、湯ざましにも使えるわね!」

その瞬間、私の中でスイッチが入りました。
「あ、これだ」

“湯冷まし”とは、日本茶を淹れる際に、沸騰したお湯を適切な温度に冷ますための器。
お茶の種類によって適温が異なるため、湯冷ましを使ってお湯の温度を調整し、より美味しくお茶を淹れるために使われる。

私は嫁いでから、義母に日本茶の美味しい淹れ方を教えてもらったことを思い出しました。

「義母さん、これ良かったらプレゼントさせてください!」

贈ったあとに広がった時間

選んだ須釜さんの片口は、Haku-biオリジナルのラッピングBOXに包まれ、義母の手へ。
帰り道、義母は何度も袋を覗き、「ありがとう。本当に気に入ったわ」と笑顔を見せてくれました。

数日後、義母から届いたLINE。
「毎日、お茶を淹れてお父さんと飲んでます。大切にするわね」

添えられた写真には、片口から湯を注ぐ義母と、隣で湯呑みを持つ義父の笑顔がありました。

ただの器ではなく、その器を選んだ時間ごと贈ったからこそ生まれた景色。
それが、今年一番の贈り物になったと確信しました。

“モノだけじゃない贈り物体験”を

モノに気持ちを添えて贈る。
一緒に選ぶ時間もまた、プレゼントになる。

Haku-biでは、そんな“贈り物体験”を大切にしています。

母の日・父の日・誕生日…特別な日に、言葉と一緒に贈れる器があります。

ぜひ店舗やオンラインショップを覗いてみてくださいね。

須釜優子さんの片口や、その他の作品はこちらからご覧いただけます。

※この記事は、ユーザー様、購入者様、SNSフォロワー様へのアンケートやヒアリング、届いた声などを元に、専属ライターが心を込めて執筆しています。

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